雇用でない契約によって事業に従属する者は、独立の経営者になり、法人でない場合は、個人事業主ということになります。
一般的には、自営業者と呼んでいますが、ネット収入やFXなどで収入を得ている人も含まれます。
個人事業主で開業届けを出していない人もいますが、確定申告ではどうなるのか、計上できる経費とやり方について解説していきます。
個人事業主の確定申告 開業届出していない場合は?
個人事業主は開業届を出していない場合でも確定申告を行い、税金を納めなければなりません。
個人事業主の収入が一時的なものである時は、雑所得として処理しますが、将来定常的に収入が得られるのなら、開業届を出したほうがいいでしょう。
八百屋や喫茶店などの小規模な個人経営で、法人化するほどでもないものは、全て個人事業主になり、サラリーマンでも開業可能です。
個人事業主のメリットは、経費を計上できることで、家賃、光熱費、通信費などの費用の一部が経費として認められます。
経費は自分の所得から差し引かれるお金なので、個人事業主になれば、課税される税金も安くなります。
具体的には、個人事業主になれば、確定申告の際、より多くお金が返ってきやすく、有利になります。
事業の稼ぎによって例外もありますが、フリーで仕事をしている個人事業主は、面倒でも登録しておいた方がいいでしょう。
自宅の住所の管轄になっている税務署に行き、開業届けと青色申告の2つを届け出れば、個人事業主になることができます。
書類もそれほど難しいことを書く必要はなく、個人事業主になるには、問題さえなければ5分ほどで手続きは完了します。
個人事業主の確定申告 計上できる経費は?
個人事業主になると、事業に関する出費については、すべて経費として計上することができるメリットがあります。
経費を多く計上できるということは、それだけ税金が減るので、個人事業主になると、経費の面では得します。
経費を事業の出費として計上できるので、個人事業主になったら、店でお金を払う場合、領収書は必ず貰うようにしましょう。
あらゆるものが経費で落とせるわけではありませんが、領収書を貰い、経費で落とせるかどうかは後で考えれば良いでしょう。
但し、個人事業主が事業と関係ない出費を経費にすると、脱税扱いになるので、注意しなければなりません。
一般生活と共用しているようなものは、個人事業主であっても、すべては経費にはできないので、要注意です。
その場合、按分という方式を取り、個人事業主になった場合は、事業分だけの一部を経費として落とします。
経費を計上する場合は、案分比率を考慮して、実績を記録して根拠を持っておく必要があります。
気になるのが個人事業主の経費がどこまで認められるのかということですが、それは調べる必要があります。
個人事業主が仕事をする上で考えられる出費は、ガソリン代、携帯代、整備費用、部品代など様々です。
駐車場代や任意保険代、高速道路料金など、細かいものを挙げれば、個人事業主の出費はたくさんあります。
個人事業主の確定申告 やり方は?
個人事業主と言うと、気になるのが確定申告ですが、1月1日から12月31日までの活動の結果が反映されます。
翌年の2月16日から3月15日までの期間に、個人事業主は、自ら事業内容をまとめて、確定申告しなければなりません。
個人でアパート経営やソフトの開発を行なっている個人事業主は、年一回義務として、確定申告をする必要があります。
給与所得者が年末調整という方法で年間の所得を計算する代わりに、個人事業主は自ら確定申告をするのです。
確定申告ですが、青色と白色でやり方が違います。
青色は面倒ですが控除額が大きいです。
白色は簡単ですが控除額が小さいです。
青色の場合は帳簿が必要なので、多少、簿記を覚えなければなりませんが、今は中身を自動で計算してくれる経理ソフトがあるので、自分でもできます。
国税局のホームページでも確定申告することができます。
パソコンからデータ入力し、直接電子データを送ることもできますし、印刷して税務署に持参することもできますよ。
まとめ
個人事業主は、申告納税についての認識がどうしても薄いので、忘れずに確定申告しなければなりません。
どこまでが個人事業主の経費として確定申告できるのかは、非常に難しい問題ではあります。
理論的には、個人事業主の場合、事業に直接要した支出が経費になり、そうでないものは経費にならないということなります。
ただ、最終的な判断としては、個人事業主の経費については、裁判所が決定するものとされています。